一人六甲全山縦走その2(市ヶ原→阪急宝塚駅)

六甲全山縦走の後半は、疲労との戦いでした。掬星台越えたあたりより疲労感が強くなり、さらに筋持久力が極端に落ちたため、少し登ると休憩するを繰り返しました。水分は合計3500ml飲んだので、必要量には足りないものの7割~8割は摂取できていました。しかしカロリーについては、14時間登山した場合は4760kcal必要なのに、飲料、おにぎり、行動食(お菓子)を合せても2552kcalと5割程度しか摂取できておらず、疲労はエネルギー不足が大きな原因ではないかと推測します。何とか宝塚駅に到着しましたが、後半の苦戦は、計画の甘さですね。
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後半は写真が極端に少ないんです。チェックポイントでは時間の記録も兼ねて撮影しましたが雨が降っている時間帯もあったので、それ以外のはほとんど写真なしとなりました。何より、撮影する気力がなかったです・・
市ヶ原を超えると、摩耶山掬星台までは六甲全山縦走最大の長さの登りとなります。以前に新神戸から市ヶ原経由で縦走路を登った時は比較的楽に登れた記憶がありますが、約7時間歩いた後の登りは疲労度が全然違いました。普段ならゆるい斜面なら疲れを感じずそのまま登れ、きつい斜面でも少し休憩すればすぐに疲労がおさまりますが、今回は筋疲労が強い上に回復が遅く、頻回に休憩を取らざるを得ませんでした。掬星台到着が13:55と目標時間より25分遅れ、大龍寺の時間から見ると30分のロスとなりました。
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掬星台を越えればしばらく大きな登りがないから大丈夫と思っていましたが、体の疲労感は思った以上に強く、この時ばかりは最後まで歩ける感じが全くしませんでした。とりあえずはカロリー補給のためようかんを1個食べ、記念碑台までをゆっくり歩くことにし、無理なら六甲ケーブルから降てもいい程度に軽く考えるようにしました。
やっとのことで記念碑台(六甲山ガイドハウス)に到着。この時点で目標時間より30分遅れていましたが、気にせず休憩を取り、最後のおにぎりを食べました。この周辺はお店も比較的あり昼食を食べることも考えましたが、一気に食べてしまうと今度はお腹が苦しくなるだろうから見合わせました。
天気予報ではこれから雨が降りそうだったので、ズボンだけでもレインウェアをつけておき、雨に備えました。
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おにぎりのおかげか、休憩したおかげかは分かりませんが、これ以降は体力、筋出力や持久力も次第に復活してきました。気分的にも持ち直し、公共交通機関でエスケープできる最後のポイントである六甲ガーデンテラス到着時は、迷わず六甲山最高峰を目指しました。
その後最高峰までには何度もアップダウンを繰り返しますが、休憩することなく比較的ハイペースで通過でき、六甲最高峰横を通過し、最後のチェックポイントである一軒茶屋に16:45分に到着しました。これは目標タイムから15分遅れ程度であり、15分巻き返せたようです。ここのトイレはきれいとは言えませんが、最後のトイレなので一応行きました。
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ここから先、体力的には何とかなりそうなものの、行くかどうかの判断はなかなか難しいです。最後は確実に日没となるのでヘッドライトで進むことになる。なだらかな登山道ならいいが、険しい部分、特に大谷乗越前にある急な下り階段は日没前に通り過ぎたいところである。結局は進むことにしましたが、進むならエスケープする選択肢がほぼなくなる。
ここからは雨も時折降ってきたため、写真は撮っていない。掲載している写真は去年12月に登った頃のものなので、明るさはかなり違います。
写真は最後のエスケープポイントの船坂峠。この辺りはまだ明るいです。f:id:Hanamaru:20141203145314j:plain

太平山近くの作業用舗装路。だんだん暗くなってきている。歩くのに支障ない程度だが、この辺りよりヘッドランプを装着し、点灯確認を行う。ヘッドランプは灯かなければ終わり(進めない)ので、念のため2つ持ってきている。
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心配していた大谷乗越前の急な下り階段。何とか視認できる暗さであったが、既にヘッドライトは点灯して進んでいる。急な下りは足にもかなり負担で、ゆっくりと1段1段おりていく。ほんと、暗闇になる前にここ越えられて良かった。
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その後、日没となり、ヘッドライドなしには進めなく待った。しかしながら、高度が下がるにつれ市街地がよく見えるようになり、思ったよりは暗闇にはなっていない。ルートファインディングについても、途中までは縦走路がしっかりした道であることに加え、分岐がほとんどないために間違うことはなさそう。問題は塩尾寺に近づくにつれ、宝塚周辺の登山道と思われる分岐がいくつか現れたこと。標識があるためちゃんと確認すれば間違えはしないが、油断すると別の登山道に入ってしまうこともあり得る。道を間違えてしまったら、もう自分の位置を確認することは難しいので、慎重に進んでいき、「縦走路」の看板を必ず確認した。
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塩尾寺に到着(もちろん、真っ暗です)。
たしか19:20くらいでした。ここから疲労しきった足にはつらい、急な舗装路の下りが始まります。前回歩いた時は支持性がかなり低下していたので前に倒れそうでしたが、今回は支持性が比較的保たれており、大きな問題はなかった。ただ、疲労しきっていたので、ある程度歩くと休憩する、を繰り返した。両足とも第4・5趾がかなり傷んでいる様子ですが、歩いていると痛みが麻痺するのか、あまり感じない。でも、ちょっと休憩してから歩き出すとすこぶる痛くなるので、本当はあまり休憩したくない。そんな葛藤を抱えながらの下り坂でした。
前も思ったのですが、この下りって、市街地入ってからも含め、長いんですよね。
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そして、19:55に阪急宝塚駅に到着。目標タイムより25分遅れでした。
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以上で終了です。体調が良くないなりに完走できたのは良かったです。
今回の六甲全山縦走では、事前から計画を練って望みましたが、目標タイムを設定し、チェックカードを作ったのは正解でした。これで自分のペースを確認でき、ペースの修正にはかなり役立ちました。逆にまずかった点は、やはり必要カロリー計算が甘かったこと。最近はゼリータイプのカロリー飲料がありますが、「そんなん、お菓子食べたらいいやん」と思って不要と考えていました。しかし、疲労してしかも口が渇いている時にお菓子ってなかなか食べにくい。ゼリータイプの飲料は、食べやすさに加え、水分も入っているので口に入りやすい。今度はゼリータイプの飲料も使ってみたいと思います。