冬の六甲山で、1つだけ選ぶならこれか ~モンベル チェーンスパイク~

神戸はもともと雪の少ないエリアで、山と言えども六甲では冬でも雪が積もってない時が多いです。特別な大雪がない限りは、積もって10cmくらいでしょうか。よく通る道は踏み固められていますし、雪があったりなかったりがよく変わる。冬の六甲で、簡易滑り止め、6本爪アイゼン、チェーンスパイクの3種類を使ってきました。それぞれ特徴があり、適材適所がありますが、1つだけ持っていくのなら、チェーンスパイクに軍配が上がります。

一番最初に持っていたのが、簡易滑り止め。どこで購入したか忘れましたが、ベルクロで止める最も簡易的なもの。冬の登山では雪が降ってなくても常時装備に入れています。
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六甲山では、ガーデンテラス周辺や有馬温泉への魚屋道はよく凍ってるエリアです。魚屋道は雪がなくても、水が流れているエリアでアイスバーンになります。
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滑り止めをこのように装着すれば、この程度のアイスバーンなら問題なく歩けます。簡易滑り止めは、雪や氷のない登山道でも気にせず歩けるので、時々凍ってる場所を通る時は重宝します。逆に傾斜が急な所、新雪を歩くのは厳しいでしょう。魚屋道に代表されるように、ゆるやかでよく踏まれた場所向きです。
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次は、好日山荘で購入した6本爪アイゼン。1月に七曲滝の氷瀑を見にいった時に使用しました。当然ですが爪が深いので、引っかからないよう足を意識的に上げて歩く必要があります。
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これくらい積もっている場所だと確実にグリップでき使い心地良好なんですが、雪がない砂利や岩場では詰めが石に直接当たり、いやな音がします。厳しい環境になればアイゼンの良さが出るとは思いますが、逆にそんな場所なら6本爪より10本爪のようがいいようにも思え、中途半端感があります。
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最後にモンベルのチェーンスパイクです。装着感が分からないため、モンベルショップで実際に装着して選びました。自分の靴は26.5cmなんでMサイズかと思ってましたが、ゴムが結構伸びるため、斜面で爪がずれそうです。Sサイズでも自分の靴に装着でき、こちらはゴムがタイトでずれに強そうだったので、Sサイズを購入しました。装着は靴下のように靴にかぶせるだけなので、短時間で行えます。
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2月の七曲滝から白石谷を歩いた時に使用しました。アイゼンと比べるととにかく歩きやすい。アイゼンが歩き方を変えないといけないのに対し、チェーンスパイクは普段通りの歩き方でもほぼ大丈夫。七曲滝手前の高巻き急斜面や、白竜滝横の凍った崖を登る時も問題なく通れました。
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白竜滝尾根道は誰も通ってなく、10cm前後の新雪に覆われた登りでしたが、雪がスパイクに詰まってくるとぐリップ力が落ちるので、時々詰まった雪を取りながら進みまました。これくらいの道が、チェーンスパイクの限界でしょう。
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大きさの比較です。簡易滑り止めがダントツに小さく、109gと軽量なので、雪がない時の万が一の装備としては、今でもバックパックには入れます。チェーンアイゼンはほどほどの大きさですが、チェーン、ゴムとも変形するので、バックパックのすき間には入れやすい。重さは346gです。6本爪アイゼンは486gとかなりの重さで、それ以上に硬さのためバックバックでは結構場所を取ります。
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以上の結果から、冬の六甲山で踏まれた道や紅葉谷、白石谷程度までの道を通り、新雪の斜面を通らないのであれば、チェーンスパイクがベストチョイスかと思います。ただし、冬でも降雪情報がなく、万が一の保険装備として簡易滑り止めを入れておくのはありと思います。

ちなみにチェーンスパイクは、中国製の安価な製品もあります。色違いや初期不良などもあるようですが、ちゃんとした製品が届けば、amazonのレビュー上では使い心地良さそうです。ただし、このような製品は実際装着してみないと分からないことも多いので、多少高くても直接モンベルストアに行き、自分で確かめて購入することが良いと思います。